私の備忘録として、FXの基本的な用語や考え方などをまとめていきます。
外国為替取引とは?
2国間の通貨を換金することを言います。
例えば、1私たちはアメリカへ旅行に行くときに日本円をドルに交換します。
または日本にいても海外サイトで物を購入する場合は、日本円を対応する通貨に交換してから決済をします。
このような経験をされた人も多いと思いますが、この換金の行為が為替取引の一つです。
取引では常に2つの通貨で取引がされるので、2つの通貨がペアになって表記されます。
2つの通貨のペアのことを「通貨ペア」と呼びます。
一番みなさんに馴染みのある通貨ペアは恐らくアメリカドル(米ドル、USD)と日本円(円、JPY)のペアだと思います。
1ドル120円とか、1ドル160円とか言ったりしますよね。
表記としては、アルファベットだとUSD/JPY、漢字の表記では 米ドル/日本円(円)などと表記します。
FXとは
「外国為替証拠金取引」の略で一般的に使われる言葉です。
FXは外国為替取引の一種で、特に証拠金取引を強調した言葉と言えます。
日常生活では「外国為替証拠金取引」という言葉が使われることは少なく、一般的には「FX」というの言葉の方がよく知られています。
とりあえずは、同じ意味として捉えてもらって良いです。
単なる外国為替取引とFXは異なるものです。
FXではレバレッジをかけることができます。
レバレッジをかけると、少ない資金で大きな金額の取引が可能となります。
例えば、アメリカのドルを10万ドル買いたい場合、単なる外国為替取引では1ドル150円なら1500万円の資金が必要です。
FXであれば、最大25倍までレバレッジをかけることができるので、1500万円÷25=60万円の資金で10万ドルを買うことが可能です。
10万ドルの取引をして、1ドル150円から151円に上がった場合、10万円の利益を出すことができます。
150円⇒160円、つまり10円上がれば100万円の利益です。
実際、2022年10月頃に1ドルが150円まで達し、下がったりもしましたが、2024年4月に160円まで上がりました。
おぉ、FXって凄いじゃないか!と思われるかもしれません。
しかし、プラスが凄ければマイナスも凄いのです。
今の例で行くと、1ドルが150円から140円に下がれば100万円の損失が出ます。
それだけリスクが高い取引ということは分かっておいてください。
基軸通貨と決済通貨
通貨ペアの前側に表記される通貨を「基軸通貨(基軸通貨)」、後ろ側に表記される通貨を「決済通貨」と呼びます。
USD/JPYで言うと、USD(米ドル)が基軸通貨、JPY(円)が決済通貨です。
USDが前、JPYが後ろというのは世界で決まっていて、JPY/USDという表記はしません。
基軸通貨を決済通貨へ換金したときの価格を「為替レート」と呼びます。
ニュースで1ドル150円などと言っているのは為替レートを指します。
USDをJPYに換金したとき、1ドルあたり150円になるということです。
通貨の種類
世界にはたくさんの通貨があります。
主だった通貨を表にしてみました。
呼び方 | 表記 | 説明 |
ユーロ | EUR | ヨーロッパの主な通貨 |
ポンド | GBP | イギリスの通貨 ユーロから脱退したので独自の通貨を使用 |
オーストラリアドル 豪ドル |
AUD | オーストラリアの通貨 |
ニュージーランドドル
NZドル |
NZD | ニュージーランドの通貨 |
アメリカドル
米ドル |
USD | アメリカの通貨 「ドル」と言うと米ドルを示す場合が多い |
カナダドル | CAD | カナダの通貨 |
スイスフラン | CHF | スイスの通貨 |
日本円、円 | JPY | 日本の通貨 |
他にも金利が高いメキシコのペソ、トルコのリラなどなど、たくさんの通貨が存在します。
通貨ペア
2つの通貨のペアのことを「通貨ペア」と呼ぶとお伝えしました。
上で上げた通貨の組み合わせは28通りあります。
EUR/USD | NZD/JPY | GBP/CAD |
GBP/USD | CAD/JPY | GBP/CHF |
AUD/USD | CHF/JPY | AUD/NZD |
NZD/USD | EUR/GBP | AUD/CAD |
USD/CAD | EUR/AUD | AUD/CHF |
USD/CHF | EUR/NZD | NZD/CAD |
USD/JPY | EUR/CAD | NZD/CHF |
EUR/JPY | EUR/CHF | CAD/CHF |
GBP/JPY | GBP/AUD | |
AUD/JPY | GBP/NZD |
たくさんのペアがありますが、「こんなのがあるんだ~」程度で大丈夫です。
USDが入る通貨ペアのことを「ドルストレート」、JPYが入っている通貨ペアのことを「クロス円」と言ったりします。
通貨ペアの呼び方は人それぞれです。
EUR/USDだったら「ユーロドル」、ちょっと略して「ユロドル」、アルファベットで「イーユーアール ユーエスディー」など。
日本人のトレーダーでよく取引されているのは、EUR/USDとクロス円でしょうか。
これらの通貨ペアからトレードをするペアを選択します。
ちなみに私が主に取引をしている通貨ペアはAUD/NZD、TRY/JPY(トルコリラ/円)、MXN/JPY(メキシコペソ/円)です。
簡単に特徴をお伝えすると、
USD/JPYは日本人にとって最も身近でニュースでもよく取り上げられる通貨ペアです。情報を仕入れやすいのが特徴です。
私はUSD/JPYも取引していましたが、急激な円安になったり日銀の介入により一気に円高になったりと難しい状況ですので取引をやめています。
AUD/NZDは同じオセアニアの通貨同士で変動幅が狭く、リスクが低い通貨ペアとなります。だいたい同じ範囲を行ったりり来たりしています。
TRY/JPYとMXN/JPYは通貨の金利の高さを利用して、スワップポイント(後述)を狙っていきます。
外国為替市場(マーケット)
為替の取引が行われる市場を外国為替市場、マーケットと呼びます。
マーケットは24時間、月曜日~金曜日の5日間開いています。
世界には複数のマーケットがあり、それぞれ開いている時間帯がズレているので24時間の取引が可能になっています。
・ウェリントン市場(ニュージーランド)⇒4:00~13:00
・東京市場(日本)⇒8:00~17:00
・ロンドン市場(イギリス)⇒16:00~2:00
・ニューヨーク市場(アメリカ)⇒21:00~6:00
※全て日本時間での表記です。
このように、常にどこかの市場が動いているので24時間取引ができる仕組みです。
開いている市場の通貨がよく取引されるという特徴があります。
朝~昼まではAUD・NZD・JPYが動きやすく、夕方からはEUR・GBP・CHFが、夜からはUSDとCADが動きやすいです。
あくまでも動きやすいというだけで、朝からUSDを含む通貨ペアが激しく動くということもあります。
時間帯による特徴でいうと、朝~夕方はゆったりとしていて値動きは小さめ。夕方からエンジンがかかりはじめ、夜のニューヨーク市場が開いてからは値動きが激しくなるというイメージです。
自分が取引をする時間を確認し、その時間に取引量が多い通貨ペアを探してみましょう。
例えば9:00~18:00で働いている人であれば、仕事中は値動きを見にくいでしょうから取引はロンドン市場~ニューヨーク市場となるのが一般的です。
分析方法
これから資産を運用していくために、為替相場の分析スキルを身に付ける必要があります。
FXで利益をあげている人は大なり小なり、相場の分析を行っています。
私は短期間での取引をしていないので細かい分析はしていませんが「過去10年は大体こういう相場ね」というぐらいの分析はしています。
分析方法には2種類あり、テクニカル分析とファンダメンタルズ分析があります。
テクニカル分析
過去の値動きをチャートで表して、そこからパターンやトレンドを見つけ、今後の値動きを予測するものです。
チャートは世界中の投資家が行った取引の結果としてできたものであり、過去にも同じようなパターンがあれば今後も同じパターンになる可能性が高いと予測できます。
例えば、「前にこの価格まで下がったときに反発して上がったから、次も同じところまで下がったら上がるだろう」と予測します。
過去のチャートを見て、今後を予測するのがテクニカル分析です。
ファンダメンタルズ分析
世界の経済に関する情報や各国の経済指標、政治動向などをもとに、為替相場の中長期的な動きを予測する分析方法です。
その国に良いニュースがあれば通貨の価値が上がる可能性が高いです。
逆に悪いニュースがあれば通貨の価値が下がる可能性が高いです。
今、「上がります」ではなく「上がる可能性が高いです」と書きました。
これは、一般的に良いとされるニュースが流れれば普通は通貨の価値が上がるのですが、逆に価値が下がるという場合もあるからです。
投資家の様々な考えが値動きに反映され、常識とは異なる方向に動く場合があるのです。
経済指標
経済指標とは、国の経済状況を測るためのバロメーターのようなものです。例えば、GDP(国内総生産)は国の経済規模を示す重要な指標です。
FXにおいて、経済指標は大切です。指標が発表された国の通貨の価値に大きな影響を与えるため、経済指標の発表は為替相場を大きく動かす要因の一つとなります。
経済指標は定期的に発表されており、日本では日銀金融政策決定会合(政策金利の発表)や全国消費者物価指数(CPI)が特に大きな経済指標となっています。
基本的な考え方でいうと、政策金利を上げる発表があれば円高になるでしょうし、政策金利を下げるという発表があれば円安となります。あくまでも基本的な考え方でいうと、という話です。
アメリカでの大きな経済指標として有名なのは、毎月第1金曜日の夜に発表される雇用統計です。毎月SNSやYoutubeなどで盛り上がっています。他にもアメリカの消費者物価指数(CPI)も相場を大きく動かす指標です。アメリカの経済指標の発表はインパクトの大きいものが多く、世界でも注目されています。
経済指標の発表を利用してFXをやるかどうかは個人の判断によります。
リスクがとても高くなるので、「夜にアメリカの雇用統計があるから今日は取引をしないでおこう」と考える人は少なくありません。
私自身、裁量トレードをすることは少しですが、わざわざ大きい経済指標のときにトレードはしません。
大きい経済指標がいつなのかを知っておくことは大切です。
ネットで検索すれば各FX会社がカレンダー形式で掲載してくれています。しかも重要度まで載せてくれているので簡単に知ることができます。
どこでも良いので経済指標カレンダーを見つけてお気に入りに入れておきましょう。
トレードスタイル
トレードスタイルとは、どのような時間感覚でトレードするかということです。
ざっくり言うと短期で完結するスタイルか、中長期的で完結させるスタイルか
人それぞれ働く時間や生活スタイルが異なります。
スキャルピング
数秒から数分という非常に短い時間内に取引を開始・終了するトレード手法です。短い時間の取引を何度も繰り返して利益を積み重ねます。一度に大きな利益を狙うわけではなく、小さな利益を積み重ねていきます。
有名トレーダーさんのトレード中継を見たことがありますが、トレードを開始する前からテクニカル分析をしており、トレードが始まると目まぐるしく買いトレードと売りトレードを繰り返していきます。
基本は買い!ということで買いトレードから始まり、売りに勢いがついてきたなと判断してすぐに切り替えたり、また買いに戻ったりと…それで最終的な収益はプラスになっていました。
見てるだけの私は「なぜ買いor売りの判断に至ったか」を理解できず、私には無理だなとシンプルに思いました。
デイトレード
1日のうちにトレードを完結する手法です。例えば午前中に買って⇒夕方に売る(決済する)などといった形です。
1日の終わりでポジションを翌日に持ち越さないのが特徴です。
ポジションを持つ=買いor売りの取引をしている状態ということです。
デイトレードも今の私には合わない手法だと思いました。日中は仕事でチャートを頻繁に見ることは難しく、細かいテクニカル分析もろくにできないからです。
スイングトレード
だいたい数日から数週間という期間でトレードをする手法です。デイトレードよりも長い期間なのが特長で、相場をそこまで頻繁に見なくてもトレードが可能です。
私の場合、裁量トレードをするとしたらスイングトレードになります。
仕事の昼休み中や夜にチャートを見れば良く、精神的にも余裕ができるからです。
一時はデイトレードに近いトレードもしたことがありますが、仕事中も常にチャートが気になってしまいスマホに手が伸びるといった状態になってしまいました。
なので、短い期間の取引は難しいなと思った次第です。